iPhoneのTwitterクライアントを次なるステージへ誘う「Tweetbot」
〜 与えてくれた5つの感動
2011年の主力Twitterクライアントは「TweetList」でした。
近々TweetListについてのエントリーを挙げようかと考えていたんですが、その矢先に素晴らしいTwitterクライアントアプリに出会うことができました。これまで数知れずリリースされてきたこの手のアプリは色々と手を出してきましたが、このアプリほど「これだ」と思えるものはありませんでした。
Tweetbot – 個性あふれるTwitterクライアント 1.0.1
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
価格: ¥230
販売元: Tapbots
AppStoreでチェック → Tweetbot – 個性あふれるTwitterクライアント – Tapbots
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このアプリを開発したのは「Tapbots」という会社です。私は過去、「Pastebot」というアプリに惚れ込み、何度かレビューを書きました。アプリの機能、UIに感動した以上に感じたのは、ユーザーがどのような場面でどのようなアプリを求めていて、どう使いたいのかをよく考えて設計されているアプリだなと。
その時も感動し記事にしたわけですがこの会社、毎回裏切りません。
なぜ私が「これだ」と思ったのか。どこに感動したのか。それについて述べてみたいと思います。
(続きは折り込みます。)
タイムラインとリストの融合という発想
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まず一つ目の感動は、なんと画面中央上のタイムラインというタイトルをタップするとリストに切り替えられることでした。
タイムラインとリストを同列に考えた発想は感動的でした。私のようなFollowing数の多いユーザーさんならお分かりになるかと思いますが、普段のTLで会話の流れを追うことは不可能です。実質TLは「みないもの」になっています。ではそんなユーザーがどのようにTwitterを利用しているかと言うと、TLは「単なるトレンドを把握するモノ」で、会話を追うのは「リスト」になっているのではないでしょうか?つまり「リスト」は第2のTLなんだという捉え方がこのアプリの設計上あるのだと思います。
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既存のTwitterアプリはこの「リスト機能」がまだまだなんですよね実は。後から取って付けた機能なので仕方がないのかもしれませんが、リスト機能のタブを作っておしまいとか、未読を20しかとってこれないとか、TLは古い順に読むことができるのにリストはできないとか。私はずっと「TLとまったく同じようにリストも読めるようなアプリ」が欲しかったわけです。その点、最初からその設計でアプリを作っている強みを感じることができました。TweetListはその点良くできている点も多いわけですが、TLに組み込んだこちらのアプリの方が自然に思います。
ただし、TLからのリスト切り替え時にリスト一覧が出るのですが、このリストに「よく使う項目」など動的な要素も組み込んでもらいたいなと思いました。もしくはこの順番を並べ替えられるとか。Tapbotsさんはこの点、その後のアップデートもしっかりしているので期待が持てますね。
タイムラインビューの奥深さ
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そして次に感動したのが、タイムラインビューがもの凄く考えられているなという点です。
例えばこんな場面ないでしょうか?ひとつのつぶやきからユーザー情報を見て、そのリプライの関連会話を見てみたら知らない人がいてそれをフォローしたりと延々とそういう読み方をしたときに最後「戻る」ボタン連打していつになったら元の画面に戻るんだろう。。。みたいな。
このアプリは「タイムラインに表示されているつぶやきに直結した情報はほぼ1アクションで完結できる」という点が優れています。もちろんそこから掘り進むこともできますし、さきほど述べたような状態になるかもしれませんが、なんだか分からないうちに戻る連打状態にはなりません。1アクションだけ掘り進めば目的の情報を見たり外部連携できてしまうわけですから、1回戻れば済む話です。ほぼと言ったのは実はこのアプリ、何気にユーザーに2アクションさせてる場面も多いんですよね。
素で見えているタイムラインにリンクがあってもタップできません。見えにくいかもしれませんが、タップできる場合は青く表示されるんです。つぶやきにフォーカスを当てて初めて色々なアクションを起こせます。これは閲覧時にミスタップすることを防ぐ意味もあるでしょうし、後述するマルチタップ操作への絡みの意味もあると思います。タイムラインを表示したからにはそこからの行動よりも「快適に読める」ということにこだわった結果の設計だと思われます。
この通り、画面遷移なしでリンクをタップできるわけです。
いかに画面遷移を行わずタイムライン(リスト)を快適に閲覧できるかへのこだわりが感じられますね。
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また下のメニュータブもよく考えられています。未読がある場合には青いアンダーバーが表示されます。また右2つのメニュータブには小さな矢印が表示されていますね。これは後述いたします。
マルチタップ操作へのこだわり
そもそもTwitterクライアントのUIはタップに基づいた設計がなされています。
このTweetbotが他のTwitterクライアントより一歩抜きん出ているなと感じたのは、iPhoneのマルチタッチ機能に着目してUIの設計がなされている点です。ロボット的な画面構成とかサウンドというのは単なる外観で、私にとってはそれはあまり重要なことではありません。
もちろん、今までのTwitterクライアントでもマルチタップを駆使した操作方法はありましたが、言ってみれば「取って付けたような」機能でした。他のアプリの操作で良いところを取り込んだだけで、まるで統一感がありません。しいて言えば公式Twitterアプリくらいでしょう。
先ほどのタイムラインビューがなぜ1画面で完結できるのかの話にも通じるのですが、このマルチタップ操作を駆使することで「操作ミスをなくす」「画面遷移を限りなくなくす」ことを実現させているんだと思います。その例をいくつかあげてみることにします。
◆ つぶやきをシングルタップ
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つぶやきをタップすることでつぶやき窓の下から各種メニューが出てきてそこからアクションを選択できます。これが基本です。ここからの各種操作は2アクションになりますが、多くのアクションを選択できますね。このままリプライしてもいいですし、リツイート、ファボるのもよいでしょう。
◆ つぶやきをダブルタップ
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つぶやきをダブルタップするとつぶやきの詳細画面へ飛びます。ポイントはタップだけでは画面遷移が行われないというところです。通常の使い方をしていて広く画面を見ながらリプライしたいと言う方はこちらも選択できるということですね。
◆ つぶやきをトリプルタップ
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設定でトリプルタップのアクションを選択することもできます。よくアクションする項目を設定すれば画面遷移なしでファボったりリツイートしたりできます。
◆ アイコンを長押しタップ
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また、タイムラインビューでアイコンを触ったとしても勝手にプロフィール画面に飛んだりしません。しかし、アイコンを長押しすることで、プロフィール画面に飛ばずしてリスト管理、フォロー/リフォローなどの操作が画面遷移なしでできるわけです。
◆ つぶやきを長押しタップ
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つぶやきを長押しすると外部連携の項目も。
◆ つぶやきを右スワイプ
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右にスワイプすることによって関連会話の閲覧ができます。関連会話のアイコンを作る必要がないわけですね。
◆ メニュータブを長押しタップ
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右2つのメニュータブに注目して下さい。なんだか小さな矢印が付いてますよね。最初これはなんだろうと必死でタップしている私はまだまだこのアプリに慣れてなかったんです。「タップ以外の操作」をやればいいわけですよ。ってことで長押ししてみると。。
メニュータブのカスタマイズができるわけですね。ファボよりリストを使う方は切り替えれば良いわけです。
こうやって見ていくと、最初はある種の「くせ」のあるアプリに見えるかもしれません。ですが、実はiPhoneのマルチタップ操作は「タップだけではない」ということがどれだけ便利なのかはiPhoneユーザー全ての方が感じているはずです。それに慣れれば操作する手数は格段に減るわけです。つまり効率的。フリック操作に慣れるのと同じようなものだと思います。
マルチタップ操作を巧みに取り入れることにより「タイムラインビューへのこだわり」も実現するわけですね。
自分と他人を徹底的に分離した設計
このアプリを使い始めて戸惑ったことがひとつあります。それは「自分のつぶやき」とか「自分のファボ」の確認を一体どこでするのか?ということでした。実はここで分離されていたのです。
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なんとアカウント管理画面。他のアプリだとどれだけ遠い場所にあるだろうというほど表示させない画面なのですが、今まで他のTwitterアプリを使っていたユーザーさんは慣れないうちはこの画面を間違って出しまくるかと思われます。それだけ「戻る」に慣らされてしまっている証拠です(笑)逆に言えば、それだけこの「Tweetbot」で「戻る」ことはあまりないんですよね。こういう点でもこのアプリの設計は凄いなぁと思うわけです。
話はそれましたが、アカウント管理画面へ行くときこそ「戻る」を1タップするだけなんですね。この近さはなんだろうと思いました。
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ユーザー選択の部分の矢印部分をタップすると自分のプロフィールを見ることができます。矢印以外のところをタップすると他人のつぶやきが見られるわけです。プロフィール画面に移りますと、「あれ?」と思うかもしれません。フォロー数、フォロワー数とコメントくらいしか表示されてねーじゃんと。
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違うんです。下のメニュータブで操作ができるんです。まるでTLと同じように自分のTwitterでのアクションのログを見ることができるんですよ。そこからいろんなアクションを起こしても、タイムラインビューはあくまで自分のプロフィール内でのUIのまま閲覧します。まるでこのアプリに2つのTwitterクライアントが入っているのではないかという錯覚すら起こりました。比較の対象にはなりませんが、AppBankアプリのレビューとクチコミレビューみたいな感覚ですね。
このあたりの「自分」と「他人」の分離は意識的にされているような気がしましたです。
利用シーンを意識した細かい配慮
その他使ってみて色々な細かい配慮が随所に見られましたので気づいた限りで紹介しておきます。
◆ つぶやき作成画面でユーザー選択が可能
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これはマルチアカウントユーザー向けの機能なんですが、案外この機能が実装できているTwitterクライアントは少ないんですよね。この機能によってアカウント管理画面でユーザーの切り替えを行わずして、発言ユーザーの切り替えが可能になっています。 @RyoAnna さんあたりは昔からかなり強調していたのでお喜びではないでしょうか?
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というわけでメンション飛ばしておきました(笑)
◆ 「@」補完機能
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ここにありました。投稿画面で「@」と打つと補完機能にアクセスできる仕組みです。普段から表示されているのではなく、必要なときだけ出てくる便利さを感じました。
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折角なのでこんなメンション送っておきました。テヘ。
◆ 画像読み込みの進捗バー
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何気にありがたいんですよね。
◆ アプリ内ブラウザ
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どんな設計かわからないのですが、速いんです。
◆ つぶやき投稿完了通知
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賛否両論なんですが、私はあった方がうれしいです。
◆ 未読数がタイムライン上に表示
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バッジとして出てくるとかなり萎えるんですが、読みながらタイムライン上に表示される形は新しいですよね。
まとめ
以上駆け足で紹介しましたが、これだけでは紹介しきれないほどこのアプリには目新しいフィーチャーがたくさん眠っています。これからのTwitterクライアントはきっとこのマルチタップ操作であるとかは取り入れることになるんでしょうね。
全てが新しすぎて「使いにくい」という話も出たりしていますが、私はそうは思いません。
現段階では読み込みが若干遅いかなと感じたり、カスタマイズが弱い感じがありますが、何よりもアプリの設計がしっかりしているので今後アップデートでいくらでも対応して下さるのではないかと思っております。このアプリを超えようとするとほとんどアプリは最初から設計しなおさなくてはいけないのではないかと思うほど現状のTwitterの利用シーンにベストマッチだと思いました。
もちろんTwitterの使い方はユーザーそれぞれです。たまたま今回私はこのアプリに出会い感動を頂きましたが、みなさんが感動できるかどうかはわかりません。少なくとも私は以上の5つの点で感動できて良かったと思っておりますよ。
今後もこの「Tweetbot」の動向には注目しながら果てしない究極のTwitterクライアント探しは続けたいと思っております。少しでもこのアプリの素晴らしさに共感して下さる方がいらっしゃれば幸いでございます。
Tweetbot – 個性あふれるTwitterクライアント 1.0.1
カテゴリ: ソーシャルネットワーキング
価格: ¥230
販売元: Tapbots
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